2019.2.7 【ご報告】熊本市を再訪問しました!

【ご報告】
2016年の熊本地震発生以来、この2年10ヶ月間、今回で7回目の訪問となった。
熊本の災害復興の目印はやはり熊本城が一番判りやすいだろう。
天守閣の外観はほぼ完成しているようで、二の丸を急ピッチで行っていた。
お城の瓦が白く輝いてまぶしかった。姫路城の瓦に似た感じだ。
あらためてわが国の建築技術の高さに驚くばかりである。

さて、今回の訪問は、復興中の熊本城の様子を見学することと
 1年半前、熊本も被害に遭った九州北豪雨被害のその後の状況、
そして、今年1月3日に熊本市のすぐ近くの和水町で起こった震度6弱の地震、
それら災害の総括的はお話を伺うことと、鎌倉ガーディアンズからの義捐金を届けることだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2月7日木曜日、熊本市役所
熊本市政策局 危機管理防災総室 村上孝之室長にお話をお伺いした。
熊本市の防災の全てを取り仕切る責任者である。

熊本市災害対策指揮室

室長は、わざわざ、新設された熊本市災害対策指揮室に案内してくださった。
これは熊本市長室の隣に新設された施設だ。
自然災害やテロの発生に対して、重要意思決定を行う部屋で、
通常の災害対策室とは別に、冷静に分析をして意思決定ができる環境を確保するためだそうだ。
室長は、様々な機器の説明や、最新の遠隔会議システムなど、また、市内のジオラマなどを見せてくれた。
様々な機関とのホットラインも開設しているという。
丁寧な説明を聞きながら、大きな災害を経験してここまで到ったご苦労を察した。

熊本地震の対応でご苦労されたことや、

その後の九州北部豪雨での熊本での避難指示が遅れたことなど、
多くの反省と教訓から、この設備を市長室の隣に作る事になったという。
私はこの部屋を見たとき、あまりの素晴らしさに大きな感動が起こった。
人の命を預かるということは、やはりこのような事だと言える。
災害に対峙するとは、相当な決意が必要だと感じた。
鎌倉でも、一日も早くこの設備ができれば良いと思う。

熊本地震の教訓とは

熊本地震を語るときに、忘れてはいけないのは避難所の問題である
熊本地震は陸地内断層地震で、世界で始めて、震度7が立て続けに二回も街を襲った。
多くの家が倒壊して、特に非耐震建物の木造家屋は屋根瓦の重さで押しつぶされた。
この熊本地震は、直接死が50名に対して、関連死が150名以上といわれ、
地震で生き残っても、その後の劣悪な環境で体調を壊して亡くなるケースが多かった。 

連続して大きな地震が起こり、余震が10日も続き、車中泊を余儀なくされるなど、
市民生活には相当に負担が掛かった。
行政機能は麻痺して、なかなか食事も届かなかった。
私がボランティアをした熊本城の直ぐ横の城東小学校では、
統制をする指揮官が居ない。食事が届かない。等々で状況は悲惨であった。

その熊本地震の反省から、避難所の運営や設置などは、
行政ではなく、地域が主体となって行う方式に転換されたのだ。

例えば、避難所は、通常、小学校校区の単位で行われるのだが、
行政と学校と地域がうまく連携して運営するよう目指している。
行政だけのお任せは、もう無理だと市民も気が付いているのだ。

私は室長から熊本市の避難所運営マニュアルを三冊頂戴した。
各地域の96の小学校校区は、この熊本市の避難所マニュアルをたたき台にして、
地域に合ったマニュアルを独自に改良して作っているという。

これこそが、熊本地震で最も大きな成果であったと言える。

全国的にも、避難所運営が注目を集めたのは、この熊本地震後からだ。
併せて、各家庭での備蓄は少なくとも一週間分を!の呼びかけも忘れてはならない。

現在、私がアドバイザーをしている小坂小学校区避難所運営会議でも、
熊本の様子を報告し、いただいた熊本市避難所マニュアルを参考にして

小坂小学校区のマニュアルのブラッシュアップに役立てたい。


なお、小坂小学校区では、1月27日に避難所開設訓練を行ったばかりであるが、
この訓練での様々な反省点は、きっと熊本でのアドバイスが解決してるれるだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

熊本市長との面談

 

 その後に、大西熊本市長に面談し、鎌倉ガーディアンズからの義捐金をお渡しし、平成29年11月に鎌倉市での防災講演会の御礼を改めて申し上げた。
あの講演会以来、様々な防災の取り組みが始められ、被災地復興の取り組みも行われ、
鎌倉に大きな成果をもたらしてくれたことへ、深く感謝申し上げた。

 

そして市長に熊本地震の教訓をお尋ねしたところ、 やはり市民を救うのは、行政でもなく地域の人々の助けである。いわゆる共助である。 とのことだった。

これは、防犯でも防災でも同じことが言えると思う。
地域力の高いところは、被害も少なく、復興も早い。
地域でも助け合いが、本当に災害などの時に重要だと改めて認識した。
地域力は防災力です。この考えは全く変わってない。

さらに、熊本城に関して伺ったところ、本丸は本年の秋には外観が完成予定だが、石垣など全ての復興には20年近くかかる見込みであるとのお話だった。

 

私は、被災地の現状を市民に伝え、復興を後押しすることを続けていきたいと心に固く思った。被災地を忘れてはならない。  

  ( 鎌倉ガーディアンズ代表 大津定博)

2018.2.9  大西市長講演会に寄せられた義援金を              熊本市にお届けしました!

2月9日午後に、代表の大津定博が熊本市役所を訪問。大西市長に直接お会いでき、昨年11月19日の大西市長講演会の際にお寄せいただいた義援金96,519円と、松尾鎌倉市長の親書を手渡しました。

 

義援金は講演会の時の募金箱の全額です。
皆さま本当にありがとうございました。

熊本の方々も大変喜んでおいででした。

 

改めて、被災された地域に寄り添うことの意義をこれからも忘れてはならないと思いました。

 

下の画像は、左から、

熊本の誇る加藤清正公像と、

復興に邁進する熊本城の姿2葉です。

2017.11.19 大西一史熊本市長特別講演会

「熊本地震から学ぶ、鎌倉の防災」無事終了!     200名以上の方にご参集いただきました。        ご来場ありがとうございました!

主催:鎌倉ガーディアンズ  協力:熊本市  鎌倉商工会議所

11月19日(日)、晴天のなか大勢の市民の皆様にお集まりいただき、大盛会となった『大西一史熊本市長特別講演会』!200名を超える参加希望の皆様には心より御礼申し上げます。満員のためお入り頂けなかった方には心からお詫び申し上げます。

 

当日はまず、鎌倉ガーディアンズ代表の大津定博がご挨拶のあと、古川達海役員が熊本地震の詳細と鎌倉の防災についての基礎情報をお話しさせていただきました。

そしていよいよ大西一史熊本市長にご登壇いただき、ご自宅での被災体験、すぐに市庁舎に向かったときの大変な苦労、市対策本部での活動、行政と市民一丸となった復興対策、いずれも決して忘れ得ない貴重な体験と、鎌倉を始めとする全国の自治体に向けた実践的な心構えと備えを教えていただきました。本当にありがとうございました!心から御礼申し上げます。

最後に、大西一史熊本市長に対して松尾崇鎌倉市長から御礼があり、両市長はエールの交換をされていました。

 

なお当日は、鎌倉青年会議所や大船まつり実行委員会などから、大西市長に直接、この日までに集まった復興義援金をお手渡しさせていただきました。

さらに会場に設置したくまモンの募金箱には、3時間余りの講演会の間に、

96,519円もの義援金をお寄せいただきました。

この場を借りまして、ご来場の皆様、ご寄付にご協力いただいた皆様に改めて御礼申し上げます。頂いた義援金は、後日、必ず熊本市にお届けし、皆様にご報告します。

 

鎌倉ガーディアンズでは、大西一史熊本市長からご教示いただいた全ての教訓をひとつひとつ噛みしめながら、鎌倉の防災のために尽くしていく所存です。

市民の皆様と市の協働のため、これからもさまざまな場を借りて発信していきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

大西一史熊本市長特別講演会、無事終了しました。   大西市長におかれましてはご多忙のなか、鎌倉のために お時間を作ってくださいました。貴重なご教示に心から 感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

日時:11月19日(日) 

    13時開演(12時半開場)

会場:鎌倉商工会議所地下ホール↓地図

    http://www.kamakura-cci.or.jp/about/

 

いつ、どこで起こるかもしれない天災に対し、私達はどのように対策を考えるべきでしょうか。

 

昨年4月に大きな被害に見舞われた熊本地震は、震源地に壊滅的な打撃を与え、熊本城や各所の文化財を大きく損傷しました。
大西一史 熊本市長は、本年を復興元年と位置付け、早くも熊本城修復に着手し震源地の復興を着実に進めていらっしゃいます。

 

私たちの鎌倉と、歴史の都熊本の共通課題は災害に強いまちづくりと、貴重な文化遺産の保全です。                

                  市民と行政、地域が一丸となって備える防災とは?

                   熊本復興の陣頭指揮に立つ大西市長に伺います。

 

  定 員/ 150名 (当日受付先着順) 

  問合せ/ 090-6147-3632(藤井)   080-6809-1545(片瀬)

 

大西一史 熊本市長プロフィール

 

○ 1967年12月9日熊本市生まれ。  
○ 1992年3月 日本大学文理学部心理学科を卒業後、日商岩井メカトロニクス(株)、  内閣官房副長官秘書、熊本県議会議員(5期)などを歴任。
〇 2014年12月熊本市長に就任、現在に至る。  
○ 熊本地震に際しては、市長自らツイッターを駆使し、
  市民への積極的な呼びかけや情報収集を行うなど、陣頭指揮を執られた。
〇 熊本城再建の最高責任者。
☆ 大西熊本市長の関東地方でのご講演はこれまで2回しか開催されていません。
  今回の鎌倉講演は、大変貴重な機会です。

熊本市と鎌倉ガーディアンズの絆

〇 昨年発生した熊本地震直後、ボランティア活動をするために大津代表が現地へ赴いた。
 さらに関東から一刻も早い熊本復興支援を行うために5月に大船まつりで募金活動を実施。
 夏には大船まつりの田子実行委員長とともに、大西熊本市長へ義援金を直接手渡した。

 今年はくまモンを招いて復興支援に努めた。これらの活動は熊本市との太いパイプと

 信頼関係を築いた。

〇 本年2月に熊本防災ツアー実施のため現地へ下見訪問を行う。残念ながら

 7月8日実施予定だった熊本防災ツアーは、九州北部豪雨災害に見舞われ中止したが、

 大西熊本市長のご厚意により、ツアー時に予定していた市長講演を

 この鎌倉で実現できることになった。 
  

follow us in feedly follow RSS